生物多様性
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的研究データや各国政府の動向、企業やNPO・NGOの取り組み、日本の地域の情報まで、生物多様性に関する世界中のニュースをピックアップしてお届けします。 ~2010年は 国際生物多様性年~

●TEEBプロジェクト~生物多様性と気候変動が経済に及ぼす影響~

2009.09.16

「生態系と生物多様性の経済学(TEEB)」は、2009年9月ベルリンにおいて、森林やマングローブの林、湿原や河川などの、地球の生態系を維持・修復していくことへの投資は、気候変動に対応できる強い経済を構築する上で重要な役割を果たすと発表しました。地球の生物多様性と生態系の構造が温室効果ガスの影響をうけて、危機的な状態にある中で、TEEBは今回の発表の中で、以下のような点から、生物多様性と気候変動への投資の重要性と在り方について語っています。

・「森林への投資」:森林は、世界のCO2排出量の15%を吸収しています。森林減少・森林劣化に関する対策への投資は、気候変動対策にとどまらず、貧困撲滅や気候変動への適応策といわれています。TEEBは、森林への資金提供に関するパッケージに、森林の有する様々なメリット(水源涵養、土壌の安定化、農業への栄養分の供給等)を組み込んでいくよう各国政府に求めています。
・「生態系インフラへの投資」:生態系インフラへの投資はかなりのリターンが得られる可能性があるとされています。炭素の貯蔵や生態系の緩和機能などの重要性は未知数です。例えば、保護地域に450億ドルを投資するだけで、年間5兆ドル規模の生態系サービスを確保することができる可能性があるのです。
・「サンゴ礁保護への投資」:サンゴ礁の生み出す生態系サービス(海岸浸食の防止、魚類の育成等)は、年間1700億ドルに上り、たくさんの人々の生活が支えられています。現在、多くの国々が目標としている大気中のCO2濃度の450ppmでの安定化ですが、350ppmを超えると、水温の上昇や海水の酸性化により、取り戻すことのできないよう被害がサンゴ礁に生じるとされています。この数値は、ある種の生態系や生物多様性には十分ではないのかもしれないという疑問がなげかけられています。

こうしたTEEBの見解は、気候変動と生物多様性の損失は、決して切り離せない問題であることを明示しています。気候変動を緩和できなければ生物多様性の損失は避けられませんし、もしも価値ある生態系や生物多様性が守られなければ、気候変動の緩和や適応も不可能なのです。

※TEEBとは?
TEEBはドイツと欧州委員会によって打ち出されたプロジェクトで、生物多様性の喪失について、経済学的な観点から世界レベルでの研究を進めている。この研究は、国連環境計画が事務局を担当している。

本記事は、以下ニュース記事を参考に作成しました。
詳細は、以下サイトをご参照下さい。
・UNEPプレスリリース
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=596&ArticleID=6294&l=en&t=long
・EICネット
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=21635&oversea=1

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