生物多様性
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的研究データや各国政府の動向、企業やNPO・NGOの取り組み、日本の地域の情報まで、生物多様性に関する世界中のニュースをピックアップしてお届けします。 ~2010年は 国際生物多様性年~

●生態系と生物多様性(TEEB) 中間報告書の公表

2009.11.30

11月中旬にTEEBが発表した中間報告書によると、生態系の管理・回復に関する投資を促進する政策立案者は、今後21世紀にかけて十分な費用対効果や経済成長が見込めるとしています。したがって、TEEBは政策立案者に対しこうした活動の推進・拡大を推奨しています。
報告書では、政策決定の際には、複雑な費用対効果の分析が重要であり、その一例としてタイ南部のマングローブを切り開いて造られたエビ養殖場の話が取り上げられています。造成されたエビ養殖場は1ヘクタール当たり約1,220ドル(ドル/ha)の収益を上げます。しかし、これはマングローブ林から得られた木材の供給や漁業収益、沿岸保護などの損失コスト(およそ12,000ドル/ha)を考慮していませんでした。さらに、5年後以降の養殖場の修復や廃棄の費用も9,000ドル/haを超えると推定されています。こうしたことからも、TEEB研究プロジェクトのリーダーを務めるスクデフ氏は、自然の多岐にわたる複雑な価値は人間生活と公共・民間の支出に直接経済的影響力があり、自然環境が社会にもたらす価値を認識し評価することを、政策の重点におくべきだと強調しています。

さらに報告書では、生態系をより強く意識した経済への移行を促すため、政策立案者向けの勧告として10項目の計画を提示しています。
(1)生態系インフラへの投資
(2)生態系サービスに適切な支払いを行うこと
(3)環境に有害な補助金制度の改正
(4)生態系の喪失に規制やプライシングで対応すること
(5)保護地域が保護政策の要であることを認識すること
(6)森林減少・森林劣化の阻止
(7)サンゴ礁の保護
(8)漁業の改革
(9)生態系の悪化と地方の貧困の関係性を認識すること
(10)コペンハーゲン会議で森林対策について合意すること

今回の報告書は、世界中の科学・経済・政策の専門家100名以上が参加し、調査・分析を行った上で、政策決定者の向けのTEEBとして作成されました。地球人口が2050年までに現在の68億人から90億人まで増加するといわれる中で、生態系の配慮した経済を構築していくことの重要性を訴えています。
※TEEBとは?
TEEBはドイツと欧州委員会によって打ち出されたプロジェクトで、生物多様性の喪失について、経済学的な観点から世界レベルでの研究を進めている。この研究は、国連環境計画が事務局を担当している。
本記事は、以下ニュース記事を参考に作成しました。
詳細は、以下サイトをご参照下さい。
・UNEPプレスリリース
http://www.unep.org/Documents.Multilingual/Default.asp?DocumentID=602&ArticleID=6371&l=en&t=long
・EICネット
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=22164&oversea=1

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