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里山の豊穣(6'33'')
国連大学のメディアスタジオが作成した里山をテーマにしたドキュメンタリー
著作者:
アン・マクドナルドさん
プロフィールカナダ出身。エッセイストとしてご活躍されており、カナダの高校・大学時代に日本に留学され、卒業後、国内および海外の農山漁村の体験取材を続けている。現在、国連大学高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティングユニット所長として、里山の現状を調査し、問題解決に取り組んでいる。
2009.08.30
今回のビデオのテーマである「里山」は日本人にとってはなじみ深く、多くの人がどういう場所を指すのか何となくイメージできるかと思います。そのイメージと学術的な定義はそうかけ離れていないかと思います。国連大学高等研究所IICRC研究によると、「里山は、食料、繊維、林産物、非木材林産物のほか、経済的、文化的、精神的、そして審美的なサービスなど、様々な利益を私たちに提供」するもの、と定義しています。
私自身、出産も無事終え子供が大きくなっていくのをみると、いつかこの豊かな里山が残る能登に連れて行ってあげたいと思います。自然がなくなってきたとは言え、私たちの世代はこうして里山をみて懐かしい、と感じる程の自然とのふれあいがありました。これからの世代にも同じような懐かしさを感じてもらう為にも、里山は残していかなくてはいけない場所だと思っています。
里山についてはビデオの中やOurWorld2.0の記事で紹介されていますので、ここでは今回の撮影を通してお会いできた、里山を守る三人の素敵な女性を紹介させていただこうと思います。
まず一人目はビデオの中心人物でもある、国連大学高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニットの、あん・まくどなるど所長です。様々な講演、執筆活躍でお忙しいのにも関わらず、フィールドワークが一番楽しいとおっしゃり、時間を見つけては能登に向かい、お茶を飲みながら地元の方々のお話に耳を傾けている様子はすっかり打ち解けていて、とても自然でした。日本中の農村漁村を渡り歩き直接お話を聞く事で日本に対する理解を深めていかれた、あくまでも「現場」の人です。
二人目はビデオの中であん所長とお話をしているおばあちゃん、岩田さんです。80歳を過ぎたご高齢にも関わらず、とても活発な方で、あん所長曰く「一人でもサバイバルしていける人」です。実際は地域の方々と色々協力して生活されていますが、食べる野菜は必要な量だけ自分で作り、キノコは山で取ってきて、魚や肉は時々村に売りにくる人から購入されているようです。食糧、燃料を全て自給自足できる里山のすばらしさを体現されている人です。
三人目の女性はビデオにはご出演いただかなかったのですが、高梨さんという東京農大を卒業後、農地景観の研究を続けるのを目的に輪島に移住された方です。縁あって地元の男性と千枚田という日本海に面した棚田で結婚式をあげられました。東京で生まれ育った方なのに地元のお年寄りのお話を本当によくお聞きになり、インターネットや本では得る事ができない情報を集積されています。
この三人の女性はそれぞれ年齢も仕事も国籍も異なりますが、里山のように多様で、奥が深くたくましい方々です。彼女たちのような素敵な方に守られて、これからも里山が生き続けることができればと思います。里山が、大切に守られ過ぎて人々が近づけない場所になるのではなく、人々が集まり、生活する場所であり続ければ、と願っています。
金沢市出身。
NYで映画製作を学びテレビやアニメなどの製作に携わり2008年より
国連大学メディアスタジオでドキュメンタリーをプロデュース。
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